OpenAIの動画生成AI「Sora」が、ついに一般公開されました。「Sora Turbo」と名付けられた高速化モデルにより、1080pの高解像度動画を2分で生成することが可能になりました。
テキストや画像から高品質な動画を作成でき、十分な編集機能も備わっています。月額20ドルのPlus版と200ドルのPro版の2つのプランが用意され、用途に応じて選択できます。
Soraの登場により、動画制作の可能性が大きく広がり、クリエイターの活動にも大きな影響を与えると予想されます。本記事を読んで、新時代を切り拓くSora使いこなしていきましょう。
なお、エヌイチが運営する登録者5万人を超える「AI収益化ラボ」の下記の動画でも詳しく解説をしていますので、ぜひあわせてご覧ください。
▼【速報】OpenAI「Sora」がついに正式リリース!使用方法・料金・稼ぎ方を徹底解説
OpenAIの動画生成AI「Sora」とは?
今年初めのプレビュー版で大きな注目を集めたOpenAIが開発する動画生成AI「Sora」が、「Sora Turbo」という高速化モデルを搭載し、研究段階を経てついに一般公開されました。
Sora.com上で、ChatGPT Plus/Proユーザーが利用できるようになったため、テキストや画像から最長20秒の高品質な動画を生成できます。
高速化を実現したSora Turboの3つの特徴
Sora Turboは、2月のプレビュー版から大幅に進化し、より高速かつ質の高い動画生成を実現できるのが特徴です。
具体的には、下記の3つの点で進化しました。
- 1080p高解像度対応
- 複数アスペクト比に対応
- 480pなら約5秒で生成完了
1080p解像度の高画質動画を生成でき、ワイドスクリーン・垂直・正方形など、多様なアスペクト比に対応しています。
また、480pの動画なら約5秒、1080pでも約2分程度で生成が完了。処理速度は継続的に改善されており、より実用的なツールへと進化しています。
【基本から応用まで】Soraでできること5選
Soraでできることを、下記のとおり5つの観点に厳選しました。
- 文章から動画を作る
- 画像から動画を作る
- 物語を作る
- 動画を編集する
- 動画の設定:画質・サイズ・長さの選び方
それぞれ、一つずつ確認していきましょう。
1. 文章から動画を作る
Soraの基本となる機能は、テキストの説明から動画を生成する能力です。
英語で具体的なシーンを描写することで、その内容に基づいて自然な動きのある動画を作成できます。
たとえば、「砂漠を歩くマンモスの家族」や「宇宙を漂うクラゲ」といった、現実では撮影が困難なシーンも簡単に生成できます。
一つの具体的なプロンプト例として、下記のような内容のテキストを与えると、テキストに沿った動画が出力されます。
【プロンプト例】
A serene mountain landscape at sunset, with gentle clouds drifting across the peaks. A crystal-clear lake reflects the golden sky, while pine trees sway softly in the breeze.
(日本語訳:穏やかな雲が峰々を横切る夕暮れの山の風景。澄み切った湖が金色の空を映し、松の木がそよ風にそっと揺れている。)
光や天候、動きの要素を具体的に記述することで、より豊かな表現の動画の作成ができます。
2. 画像から動画を作る
Soraでは、静止画から動画の生成が可能です。既存の画像に命を吹き込むことができるのもSoraの強みです。
具体的には、アップロードした画像をもとに、自然な動きや環境の変化を加えた動画を作ることができます。補足的なテキスト指示を加えることで、より詳細な動きや展開を指定することも可能です。
Soraで画像を活用した動画を作成するポイントは、下記の3つです。
【画像活用の3つのポイント】
①人物が写っていない画像を使用
②明確な被写体がある画像が効果的
③動きを付けたい要素が分かりやすい構図
画像から高いクオリティの動画生成ができる、非常な便利な機能なのでぜひ使いこなしてみてください。
3. 物語を作る
ストーリーボード機能を使うことで、複数のシーンを連携させた物語性のある動画を作ることができます。
タイムライン上で各シーンの内容や長さを指定し、シーン間のつながりもAIが自然に生成します。
たとえば、下記のようなストーリボードが考えられます。
【ストーリーボード例】
シーン1: A cute cartoon robot exploring a colorful garden
(日本語訳:カラフルな庭を探検するかわいいアニメロボット)
シーン2: The robot gently touches flowers with curiosity
(日本語訳:好奇心旺盛なロボットが花にそっと触れる)
シーン3: The flowers begin to glow and sparkle
(日本語訳:花がキラキラと輝き始める)
ぜひ自分自身でも入力して試してみてください。
4. 動画を編集する
Soraでは、高度な編集機能により、生成した動画をさらに発展させることができます。
具体的には、下記の3つの機能があります。
- リミックス: 既存の動画の要素を変更
- ブレンド: 2つの異なる動画を融合
- ループ: シームレスに繰り返し再生
5. 動画の設定【画質・比率・長さを選ぶ】
Soraでは、下記のとおり動画の画質(解像度)・比率・長さを選ぶことができます。
- 動画の画質(解像度)
- 動画の比率
- 動画の長さ
それぞれの選び方のポイントまで含めて解説をしていきましょう。
画質(解像度)の選び方【480pから1080pまで】
Soraでは、用途に応じて480p、720p、1080pの3段階の解像度から選択できます。解像度が高いほど鮮明な映像が得られますが、生成時間も長くなります。
【それぞれの解像度の用途】
・SNS投稿用:480p(生成が速い)
・一般的な用途:720p(バランスが良い)
・プロ用途:1080p(高品質)
上記を参考にして、自分の目的に応じた解像度を選択するようにしましょう。
動画の比率【縦・横・正方形】
動画の比率(アスペクト比)は、用途に応じて選択ができます。
【プラットフォーム別おすすめ設定】
・YouTube向け:16:9(横長)
・TikTok/Reels向け:9:16(縦長)
・Instagram投稿:1:1(正方形)
自分が投稿するプラットフォームに応じた比率を選択するようにしてください。
動画の長さ【5秒から20秒まで】
動画の長さは5秒から20秒までの範囲で設定できるため、用途に応じた長さを選択できます。
【長さの選び方の参考情報】
・SNSショート投稿:5-10秒
・説明用コンテンツ:10-15秒
・ストーリー性のある内容:15-20秒
どのような内容の動画を作成するか、自分が届けたい相手は誰かなどを踏まえて、動画の長さを決めるようにしましょう。
【Plus版とPro版の違い】OpenAIの動画生成AI「Sora」の料金プラン
Soraの利用料金は、月額制のサブスクリプション方式で、Plus版とPro版の2つのプランが用意されています。この2つのプランは、利用頻度・求める機能・必要なサポートレベルに応じて選択できるように設計されています。
プラン | Plus版 | Pro版 |
---|---|---|
月額料金 | 月額20ドル(約3,000円) | 月額200ドル(約30,000円) |
動画生成可能本数 | 月50本まで | 無制限 |
優先生成枠 | なし | 500回 |
解像度 | 最大720p | 最大1080p(高解像度) |
ウォーターマーク | あり | なし |
上記を踏まえ、それぞれのプランの内容やオススメユーザーの違いなどについてより詳しく見ていきましょう。
【個人ユーザー向け】まずは試してみたいPlus版
月額20ドルのPlus版は、Soraを初めて利用する方や、個人的なプロジェクトで動画生成を試してみたい方に最適なプランです。
【動画生成可能本数】月50本まで
この制限内であれば、追加料金なしで自由に動画を生成できます。例えば、SNSに投稿するショートビデオや、友人や家族との思い出をまとめた短い動画など、日常的な用途には十分な本数と言えるでしょう。
【優先生成枠】 なし
Plus版では、生成リクエストが混雑している場合、Pro版ユーザーよりも処理の優先度が低くなる可能性があります。急ぎで動画を生成したい場合には、Pro版の方が適しています。
【解像度】 最大720p
多くのSNSプラットフォームや一般的な用途には十分な画質です。ただし、より高画質な動画を求める場合や、大画面での視聴を想定している場合は、Pro版の1080pがおすすめです。
【ウォーターマーク】 あり
生成された動画には、Soraで作成されたことを示すウォーターマーク(透かし)が入ります。
個人的な利用であれば、まずはPlus版を試してみてください。
ビジネスに使うには、ウォーターマークが入ってしまったり動画生成本数に制限があったりするので、Pro版を検討するようにしましょう。
【ビジネスユーザー向け】仕事利用に最適なPro版
月額200ドルのPro版は、より高頻度で高品質な動画生成を必要とするクリエイターや、ビジネスでSoraを活用したいユーザー向けのプランです。
【動画生成可能本数】 無制限
「リラックス」モードを使用すれば、動画生成本数の制限を気にせずに、自由に動画を作成できます。優先生成枠が使い切れない場合に「リラックス」モードを使用すれば、より多くの動画生成が可能になります。
ただし、生成速度は遅くなります。例えば、プロの映像クリエイターが複数のプロジェクトを同時に進行する場合や、企業が大量のプロモーション動画を制作する場合などに最適です。
【優先生成枠】 500回
Pro版ユーザーは、生成リクエストが混雑している場合でも、Plus版ユーザーよりも優先的に処理されます。
これにより、締め切りが迫っている場合などでも、スムーズに動画を生成できます。500回を越えても「リラックス」モードで生成可能ですが、通常よりも生成に時間がかかります。
【解像度】 1080p(高解像度)
プロレベルの映像制作や、大画面での視聴に耐えうる高画質な動画を生成できます。
細部まで鮮明に表現できるため、よりクオリティの高い作品を制作できます。
【ウォーターマーク】 なし
生成された動画にはウォーターマークが入らないため、商用利用や、クライアントへの納品物としても最適です。
ビジネスで使いたい方は、高解像度や優先枠があるPro版を利用するようにしましょう。
OpenAIの動画生成AI「Sora」のプランを選ぶポイント
Soraのプランを選ぶ際の最大ポイントは、自分がどのように利用をしたいかです。
たとえば、個人での試験的利用、SNSへの投稿がメインの方は、月額20ドルのPlus版の利用をオススメします。
Soraの機能を試してみたい、趣味の範囲で動画を作ってみたいという方であれば、手頃な価格のPlus版で十分だからです。
一方クリエイターとして本格的に活動したい、ビジネス利用を考えている方には、Pro版がオススメ。高画質・優先生成・ウォーターマークなしなどは、仕事で使ううえで必要になるからです。また、大量の動画生成が必要な方についても、無制限に動画生成ができるPro版を使うようにしましょう。
どちらのプランを選ぶべきか迷った場合は、まずはPlus版から始めてみて、必要に応じてPro版にアップグレードするのも一つの方法です。
Soraの活用スタイルに合わせて、自分にとって最適なプランを選びましょう。
【今後どうなる?】Soraの未来について
Soraが今後どうなるかについて、下記の2つの観点から解説をします。
- 期待される4つの進化
- クリエイターへの3つの影響
それぞれ確認していきましょう。
期待される4つの進化
今後期待されるSoraの4つの進化については、下記のとおりです。
①1分以上の長尺動画の生成
現状20秒の動画生成が、今後1分以上に伸びることによってプロモーションビデオなどより本格的な動画制作にも活用できるようになります。
②人物映像の対応強化
現状は人物についての制限が多くあります。しかし今後、人物映像の生成・編集精度が向上することで、実写と見分けがつかないレベルのリアルな人物描写が可能になると考えられます。
③音声・音楽との連携
現状は動画のみ → 生成した動画に自動でBGMや効果音を付与できるようになれば、動画制作の効率化だけでなく、より没入感のあるコンテンツが容易に制作できるようになります。
④より詳細な編集機能
現状のところ、Soraでは基本的な編集のみしかできません。しかし今後、高度な編集機能が拡充されることで複雑な映像表現が可能となり、Soraだけで動画生成が完結できる未来が期待できます。
動画生成AIはSoraの一般公開により、ますます進化していくと考えられます。取り残されないように、ぜひ今後の動向にも注目をするようにしてください。
クリエイターへの3つの影響
Soraの進化によって生まれる、クリエイターへの3つの影響については、下記のとおりです。
①制作コストの大幅削減
撮影や特殊効果にかかるコストが大幅に削減され、限られた予算でもハイクオリティな動画制作が可能となり、個人クリエイターや中小企業の映像表現の可能性を大きく広げます。
②新しい表現方法の登場
現実では撮影不可能な映像や、想像を超えた視覚効果を実現することで、これまでにない全く新しい映像表現が生まれる可能性があります。それによって、クリエイティブの領域がさらに拡大します。
③ワークフローの変革
企画から編集までをSoraで一貫して行えるようになることで、制作プロセスが効率化され、より多くの時間をクリエイティブな作業に費やすことができるようになります。
上記のように、Soraの進化によってクリエイターの活動に良い影響をもたらす部分も多いです。
新時代を切り拓くOpenAIの動画生成AI「Sora」を使いこなそう!
Soraは、AIによる動画生成の新時代を切り拓く画期的なツールです。自分に合ったプランを選択して、いち早くSoraを使いこなせるようにしていきましょう。
Soraを使いこなせれば、動画生成の可能性は間違いなく広がります。Soraを脅威と捉えるのではなく、ぜひ使いこなしてチャンスにするようにしていきましょう。
時代の波に取り残されないように、今後のSoraの進化をチェックしておくようにしてください。
なお、エヌイチが運営する登録者5万人を超える「AI収益化ラボ」の下記の動画でも詳しく解説をしていますので、ご覧ください。
▼【速報】OpenAI「Sora」がついに正式リリース!使用方法・料金・稼ぎ方を徹底解説