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Perplexity AIとChatGPTを7項目で比較!生成AIの選び方・活用方法も解説

近年、ビジネスシーンで生成AIの活用が急速に広がっていますが、以下のように悩んでいる方も少なくありません。

「AIを活用したいけど、どのツールを選べばいいの」

「Perplexity AIとChatGPTの違いがわからない……」

「効率的にAIを使いこなしたい」

特にPerplexity AIとChatGPTはそれぞれ得意分野が違うため、用途によって使い分ける必要があります。

本記事では、Perplexity AIとChatGPTの比較と実践的な活用方法をまとめました。

【記事を読んで得られること】

  • Perplexity AIとChatGPTの主要な機能の違い
  • それぞれのツールの料金プランと特徴
  • 用途に応じた最適なツールの選び方

この記事を読むことで、ニーズに沿った生成AIを見つけ、活用するためのノウハウを習得できるでしょう。

目次

Perplexity AI(パープレキシティ)とは?

Perplexity AIは、インターネット上の最新情報を収集して回答する次世代型のAI検索エンジンです。元GoogleのAI研究者によって開発され、リアルタイム検索で常に新しい情報を取得できるのが特徴です。

会社名Perplexity(パープレキシティ)
設立2022年
本社アメリカ合衆国カリフォルニア州
企業URLhttps://www.perplexity.ai/

Perplexity AIは事前学習データに依存するのではなく、最新情報を活用するため、信頼性の高い回答が期待できます。

アカウント登録は不要で利用でき、日本語にも対応しています。使いやすさと精度の高い回答がPerplexity AIの強みです。

Perplexity AIの特徴

Perplexity AIは、情報検索やデータ分析で高いパフォーマンスを発揮します。特に、情報の信頼性と使いやすさを両立している点が大きな魅力です。

ここからは、Perplexity AIの主な特徴を解説します。

Perplexity AIの特徴
  • 回答の出典元が明記される
  • 最新の情報にもとづいた回答がされる
  • 検索範囲を絞り込める
  • 回答が自動で要約される
  • 【Proプラン】AIモデルが選択できる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

回答の出典元が明記される

情報の信頼性を確保するうえで重要なのが、出典元の詳細です。生成AIではハルシネーション(虚偽情報)が回答されるケースがあります。Perplexity AIでは、出典元情報を明記する機能が備わっており、情報の信頼性を簡単に確認できます。

従来のAIアシスタントでは、情報を得られても、出典先を確認するために追加の作業が必要でした。しかしPerplexity AIでは回答と同時に情報源が自動で表示されるため、情報の検証が効率化されます。

実際の活用例として、レポート作成が挙げられます。提供された情報の出典が明確であるため、引用や参考文献としての活用が容易になり、信頼性の高い文書作成が可能です。

出典元の自動表示機能は、情報の信頼性確保と作業効率の向上を同時に実現する、Perplexity AIの特徴といえます。

最新の情報にもとづいた回答がされる

Perplexity AIには、リアルタイムのブラウジング機能があります。

Perplexity AIのブラウジング機能とは、AIがリアルタイムでインターネット上の情報を検索・参照し、検索結果をもとに回答を生成する機能のことです。

この機能により、常に最新のデータや情報に基づいた正確な回答を得られます。

従来型の生成AIと比較して、情報鮮度の点で大きな優位性があります。例えば、ChatGPTは2021年9月までのデータに基づいて回答を生成するため、以降の情報については対応できていません(2024年10月時点)。

一方、Perplexity AIは、インターネット上の最新情報をリアルタイムで参照し回答を生成します。

この機能は、特にニュース分析や市場動向調査、トレンド情報に役立つ機能です。

検索範囲を絞り込める

Perplexity AIでは、検索範囲を絞る機能もあります。YouTubeや学術論文などの特定のプラットフォームやカテゴリに検索範囲を限定できます。

この機能を活用できれば、情報の質と関連性の向上につながります。学術的な調査をおこなう場合は研究論文に、視覚的な理解を深めたい場合はYouTubeコンテンツに特化した検索が可能です。目的に応じた最適な情報源からより質の高い情報の入手が期待できるでしょう。

回答が自動で要約される

一般的な生成AIは、細かい情報も教えてくれる反面、冗長的で読みづらい場合があります。そこでおすすめな機能が、自動要約機能です。

Perplexity AIは、複雑な情報を箇条書き形式で簡潔に整理し、ユーザーが必要な情報を素早く把握できるようにサポートしてくれます。

この機能は大量の情報を処理する必要がある場合や、要点を素早く把握したい場合に有用です。文章の冗長性を無くし、必要な情報のみの抽出が可能です。

ほかの生成AIでも箇条書き形式での表示は可能ですが、指示(プロンプト)が必要なため少し手間がかかります。その点でもPerplexity AIは有用です。

【Proプラン】AIモデルが選択できる

Proプランでは、複数のAIモデルを選択(※1)できます。

  • GPT-4o
  • Claude
  • Sonar Large (LLama 3.1) 

など、高性能なAIモデルを月額20ドルで利用できる点は、高いコストパフォーマンスといえます。

たとえば、高度な分析が必要な場合はGPT-4を、コード作成などにはClaudeを使用するなど、状況に応じた使い分けが可能です。

以上のように、Perplexity AIは情報の信頼性や最新性、効率性を重視した機能を総合的に備えているAIプラットフォームです。

※1 2024年11月時点

【7項目で比較】Perplexity AIとChatGPTの違い

Perplexity AI比較ChatGPT
情報検索、最新データ収集、調査研究主な用途対話、文章生成、コード生成
高い(出典あり)情報の正確性やや低い(出典なし)
可能リアルタイム情報の取得限定的
原則、無制限入力できる文字数制限あり
基本的な生成が可能文章生成高度な生成が可能
対応日本語対応対応
基本的な検索、情報収集無料プランでできること基本的な対話、文章生成

ここからは、Perplexity AIとChatGPTを7項目で比較します。生成AIを利用するときの参考にしてみましょう。

主な用途

Perplexity AIは、学術研究やトレンドニュースの要約など最新情報に関しての収集におすすめです。ChatGPTは、文章生成やプログラミングの高度なタスクに活用できます。

Perplexity AIは最新の事実に基づいた情報検索や調査に、ChatGPTはより高度なタスクや対話型のやりとりに適しています。

情報収集が目的であればPerplexity AI、高度な作業や文章の生成はChatGPTと使い分けるのが得策です。

情報の正確性

Perplexity AIは出典元を明示するため、情報の信頼性の確認が容易です。

ChatGPTは事前に学習したデータに基づいて回答を生成する性質上、情報が古くなる可能性があるため、確認が必要です。

また、ChatGPTは情報の出典を表示しないため、提供される情報の信頼性の確認が難しい場合があります。

ただし、Perplexity AIも完全に誤りがない訳ではありません。検索結果の解釈や要約において誤って回答する場合があるため、やはり確認は必要です。

リアルタイム情報の取得

Perplexity AIは、リアルタイムでインターネット検索を行い、最新の情報をもとに回答します。これにより、常に最新情報にアクセスできるでしょう。

一方、ChatGPTは事前に学習したデータセットに基づいて回答を生成します。ChatGPTの学習データは定期的に更新されますが、リアルタイムの情報アクセスはありません。

ChatGPTの知識には時間的制限があり、最新の出来事や急速に変化する情報は正確に回答できない場合があります。

入力できる文字数

Perplexity AIは、基本的に入力できる文字数に制限がありません。長文の質問や複雑な指示を自由に入力できます。

ChatGPTは使用するモデルによってトークンが決まっており制限があります。標準的なChatGPTモデルでは、明確なトークン数は公表されていませんが、およそ4,000単語程度が入力の上限といわれています。

入力する文字数が多い場合は、Perplexity AIで要約してChatGPTを使う方法もあるのでうまく活用してみましょう。

文章生成

Perplexity AI比較ChatGPT
低(事実重視の文章)創造性高(創造的な文章生成)
簡潔な要約型文章の長さ長文、詳細な文章可能
最新情報に基づく文章情報の正確性学習データに基づく文章
事実・情報系に限定ジャンル小説、詩、脚本など多様

Perplexity AIは文章生成よりも、検索した情報をもとに簡潔な回答をすることに長けている生成AIです。オリジナリティのある文章作成や長文の生成は、ChatGPTほど得意ではありません。

ChatGPTは​​記事作成や論文作成、詩の作成と幅広い種類の文章に長けているのが特徴です。どちらの生成AIも得意分野が異なるので用途にあわせて使いこなすようにしましょう。

日本語対応

Perplexity AI・ChatGPTも日本語に対応しており、日本語での入力や出力が可能です。しかし、精度には若干の違いがあります。

ChatGPTは日本語での対話や文章生成において高い精度を誇っています。日本語の文法や表現、文脈もしっかりしており、自然な日本語での会話や長文の作成が可能です。

一方、Perplexity AIも日本語に対応していますが、ChatGPTと比較すると劣る面があります。

無料プランでできること

Perplexity AI・ChatGPTも無料で使えますが、一部使用制限があります。無料プランでできることは以下です。

Perplexity AI(無料版)比較ChatGPT(無料版)
リアルタイム検索情報検索学習済みデータのみ
あり(情報源明示)出典表示なし
GPT-3.5、一部GPT-4モデルGPT-3.5
可能(制限あり)ファイルアップロード可能(制限あり)
可能最新情報対応限定的
基本的な生成文章生成高度な生成可能

どちらの生成AIも、一部機能に制限がありますが、基本的な質問応答や情報提供は無料版でも十分可能です。

Perplexity AIとChatGPTの料金プラン

機能/サービスPerplexity AI Standard (無料)Perplexity AI Pro (有料)ChatGPT (無料)ChatGPT Plus (有料)
月額料金無料$20無料$20
主要モデル標準AIモデルGPT-4、Claude-3、Sonar LargeGPT-3.5GPT-4
検索/利用制限1日3回のPro検索無制限のクイック検索、1日600回のPro検索制限あり(混雑時アクセス不可)常時アクセス可能
ファイルアップロード1日3回まで可能可能可能
画像生成不可1日50回まで不可可能
応答速度標準高速標準高速
新機能アクセス標準優先アクセス標準優先アクセス

ここからは、Perplexity AIとChatGPTの料金プランを解説します。どちらの生成AIも無料プランはありますが、全機能を使うのであれば有料版に切り替える必要があります。用途に合わせてプランを選びましょう。

Perplexity AIの料金プラン

Perplexity AIは、無料プラン(Standard)と有料プラン(Pro)の2種類があります。無料プランでは、1日3回までのPro検索が可能で、標準のPerplexity AIモデルを使用できます。もちろん通常の検索は可能です。

有料のProプランは月額20ドル(約3,100円)で提供されており、より高度な機能を利用できます。無制限のクイック検索、1日600回のPro検索、AIモデルの選択(GPT-4o・Claude・Sonar Largeなど)が選択可能です。

さらに、無制限のファイルのアップロードと分析を使用した1日50回の画像生成もできます。本格的に生成AIを利用したい人は、Proプランがおすすめです。

ChatGPTの料金プラン

ChatGPTも、Perplexity AIと同様に無料プランと有料プランが用意されています。無料プランでは、GPT-3.5モデルを使用した基本的な対話機能が利用可能です。

テキストベースの対話や質問応答や一般的な知識にもとづく情報提供、プログラミングの支援、文章作成や編集の補助などあらゆることに対応できます。

ただし、サーバーの混雑状況によってはアクセスできない場合もあるので注意しましょう。有料プランであるChatGPT Plus(月額20ドル、約3,100円)では、より高度な機能が利用可能です。

GPT-4モデルへのアクセス、高速な応答、新機能への優先アクセスは有料プランのみです。GPT-4モデルは、より複雑なタスクや高度な対話が可能で、文脈理解力が大幅に向上しています。

また、ChatGPTには企業向けのTeamプランやEnterpriseプランも用意されており、ニーズにあわせたカスタマイズや高度なセキュリティ機能も可能です。

より高度な機能や安定したサービスを求める場合は有料プランへのアップグレードが必要といえるでしょう。

Perplexity AIとChatGPTはどちらがおすすめ?

Perplexity AIとChatGPTは、それぞれ異なる特徴と強みをもつAIサービスです。どちらがおすすめかは、ニーズや利用目的によって大きく異なります。ここでは、それぞれおすすめの用途を解説します。

Perplexity AIがおすすめなケース

Perplexity AIでは以下のニーズを抱えている人におすすめです。

  • 最新の情報を収集したい人
  • ファクトチェックを簡単におこないたい人
  • 市場動向や競合他社の情報収集が必要な人
  • あらゆるAIを利用したい人

文章生成やコード生成などはChatGPTのほうが優れているといえます。上記のような最新情報や情報の正確性を優先したい人はPerplexity AIを利用してみましょう。また、有料版ではあらゆる生成AIが利用できるためChatGPTもClaudeも利用したい人にもおすすめです。

ChatGPTがおすすめなケース

ChatGPTがおすすめの人は以下です。

  • プログラマーやソフトウェア開発者
  • ライターの執筆をおこないたい人
  • レポートや提案書の作成をしたい人
  • プレゼンテーション資料を作成したい人

ChatGPTは、文章作成や複雑な対話、深い文脈理解が必要な場面で特に力を発揮します。レポート作成やプレゼンテーション資料を作りたい人や複雑なコード生成のサポートを受けたい人にはChatGPTがおすすめです。

結論として、最新の事実情報や信頼性の高いデータを必要とする場合はPerplexity AIがおすすめです。より人間らしい文章作成や深い対話、複雑な問題解決が必要な場合はChatGPTがおすすめといえるでしょう。

Perplexity AIやChatGPTを活用するためのポイント

Perplexity AIやChatGPTの生成AIは、私たちの生活やビジネスで有用なサポートとなりつつあります。しかし、AIを活用するためには、いくつかのポイントを押さえておかなければなりません。

Perplexity AIやChatGPTを活用するためのポイント
  • 具体的な言葉で質問・指示する
  • 対話形式で情報を深める
  • 情報に誤りがないか確認する
  • 不自然な表現があったら適宜修正する
  • 入力した情報の漏洩に注意する

ここでは、Perplexity AIやChatGPTを活用するためのポイントを解説します。

具体的な言葉で質問・指示する

生成AIを効率よく活用するためには、具体的な言葉で質問や指示をおこなうようにしましょう。曖昧な表現や抽象的な言葉を避け、具体的な言葉を使用することで、AIがより正確に意図を理解し、回答ができるようになります。

たとえば「良い本を教えて」といった質問ではなく「2020年以降に出版された、家族関係をテーマにした小説を3冊教えてください」と、具体的な条件を伝えることが大切です。

また指示を出す際も「レポートを書いて」ではなく「環境問題に関する1,000字程度のレポートを、最新の統計データを3つ以上引用して作成してください」など、具体的な要件を示すことで、より質の高い結果を得られるでしょう。

さらに、複雑な質問や要求がある場合は、質問を繰り返しながら指示する方法も効果的です。

対話形式で情報を深める

AIツールとの対話は、単に質問して回答を得るだけでなく、対話を重ねることで情報をより深く掘り下げられます。

質問に対する回答をもとに質問をしたり、別の角度から質問したりすることで、より細かい情報を得られます。

また、AIの回答に対して「なぜそうなるのか」「具体的な例を挙げてください」といった追加の質問で、より細かい情報を引き出せるでしょう。

注意点として、生成AIの情報は正しいものばかりではありません。対話を重ねるなかで、AIの回答に矛盾や不明確な点があれば、指摘して修正させましょう。対話を重ねることで情報の正確性を高めるとともに、AIの回答の限界や特性を理解できていきます。

情報に誤りがないか確認する

AIツールは非常に有用ですが、常に正しい情報を提供できるわけではありません。AIから得た情報はほかの情報源と照らしあわせてファクトチェックをおこなう必要があります。

特に最新の出来事や専門的な情報や統計データなどは、公式発表や専門家の見解、学術論文などと比較して確認しなければなりません。

また、AIが提供した情報の中に矛盾や不自然な点がないかのチェックも不可欠。AIの回答に疑問を感じた場合は再度質問したり、別の表現で同じ内容を尋ねることで、情報の信頼性を高められるでしょう。

不自然な表現があったら適宜修正する

AIが生成した文章や回答には、不自然な表現や文法的な誤りが含まれることが多々あります。長文や複雑な内容を扱う場合、このような問題が発生しやすくなるため、AIの文章をチェックして修正するようにしましょう。

また、AIが生成した文章のスタイルや口調が、目的や対象読者に適しているかどうかも確認しなければいけません。

特に専門的な内容や公式な文書を作成する場合は、AIの出力をたたき台として利用し、人の判断を加えて完成させる必要があります。このようにAIの効率性と人の専門性を組みあわせるのが大切です。

入力した情報の漏洩に注意する

AIツールを使用するときは、機密性や個人情報の保護に注意する必要があります。AIシステムは入力された情報を学習や処理のために保存することがあるためです。

企業の機密情報や個人情報、金融データなどの情報を扱う場合は、AIツールの利用規約やプライバシーポリシーを確認しましょう。

さらに、AIツールの使用履歴や生成された文書の管理にも注意しなければいけません。使わなくなった情報は削除するなど、情報セキュリティの観点からの管理も必要です。

まとめ

Perplexity AIとChatGPTは、それぞれ独自の強みをもつAIツールです。検索に特化したPerplexity AIと、文章生成に優れたChatGPTを用途にあわせて使い分けしてみるのもいいかもしれません。

【Perplexity AIの特徴】

  • 回答の出典元が明記される
  • 最新の情報にもとづいて回答する
  • 検索範囲を絞り込める
  • 回答が自動で要約される
  • 【Proプラン】AIモデルが選択できる

また、本格的に生成AIを利用したい人は有料プランもおすすめ。Perplexity AIとChatGPT、それぞれ20ドルで精度の高い生成AIを利用できます。

ぜひこの機会に生成AIに触れ仕事の効率化や学びに活用してみてはいかがでしょうか。

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