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ChatGPTのプロンプトについて徹底解説!具体的な種類や活用するコツも紹介

「ChatGPTのプロンプトって何?」

「どうやってChatGPTを使いこなしたらいいかわからない…」

AIにおけるプロンプトとは、ChatGPTに対して具体的に何をしてほしいかを伝えるための指示文のことを指します。このプロンプトをうまく作成できれば、ChatGPTが出すアウトプットの質は格段に良くなるのです。

本記事では、社内DX支援とAI研修のプロである弊社エヌイチが、以下の内容について解説します。

  • ChatGPTのプロンプトの種類
  • ChatGPTのプロンプトを活用するコツ
  • ChatGPTの代表的なプロンプト

プロンプトの基本を理解すれば、ChatGPTを誰でも自在に操れるようになります。AI初心者の方にもわかりやすく解説したので、ぜひ最後までお読みください!

なお、弊社「エヌイチ」はたった2日でChatGPTをマスターできるChatGPT道場」を開講しております。

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ChatGPTとは?

出典:OpenAI

ChatGPTは、まるで人間とやり取りしているような自然な受け答えができる対話型AIサービスです。

2022年、アメリカに拠点を構えるAI専門機関であるOpenAI社によって公開されました。

ChatGPTの大きな特徴は、人間との対話を通じて知識を学習していくことです。ユーザーからの入力に対して適切な応答を生成するだけでなく、何回もやりとりを繰り返すことでより精度の高い回答を引き出すことが可能です。

また単なる情報検索ではなく、論理的な思考力や創造性も発揮し、要望に応じて文章の執筆や分析・プログラミングなどの高度なタスクも行えます。

ChatGPTの具体的な活用例は、以下のとおりです。

  • メールやチャットの文面作成
  • 文章の要約
  • SEO記事等のコンテンツ制作
  • 文章の誤字脱字チェック
  • プログラミングコードの生成
  • プログラミングコードのバグチェックなど

これまで人の手で行っていた作業をChatGPTに任せれば、業務の工数を大幅に削減できます。人がやるべき仕事を減らせれば、本当に集中すべきタスクに人的リソースを割り当てられるでしょう。

ビジネスシーンにおいてChatGPTを活用するシーンは今後増えていくことが予想されます。

ChatGPTのプロンプトの種類

プロンプトとは、AIシステムに対して入力する指示や要求のこと。タスクを実行するために必要な前提条件や命令をAIシステムに伝える役割があります。

ここでは、ChatGPTにおけるプロンプトを3種類紹介します。

  • Instruction
  • Completion
  • Demonstration

それぞれ詳しく見ていきましょう。

Instruction

Instructionは、ユーザーがAIに対して「何をしてほしいか」を伝えるプロンプトです。「ブログ記事を書いて」「Pythonのプログラムを生成して」というように、目的のタスクを端的にAIに伝える命令文は総じてInstructionプロンプトに該当します。

Instructionの特徴は、具体的な目的やタスクが明確に示されていることです。単に「文章を書いて」ではなく「ブログ記事を書いて」のように、出力すべき内容や形式を詳細に指定することで、ユーザーの意図がしっかりと反映された出力を得られるでしょう。

またInstructionのプロンプトでは、背景情報や制約条件なども明示することが重要です。たとえば「SEOのキーワードを盛り込みつつ、500文字以内のブログ記事を書いて」というように、文字数や特定の情報を含めるよう指示を出せば、より具体的な成果物を得られるでしょう。

Completion

Completionは、ユーザーが入力した文章の続きを生成するプロンプトです。ユーザーが書き始めたテキストに対して、文章を自然につなげてくれます。

Completionプロンプトの特徴は、ユーザーが入力した内容の文脈を汲み取りつつ自然な文章を生成できることです。単に言葉を並べるのではなく前後の文脈を判断しながら、適切な語彙や文法、トーンで文章を作り上げてくれます。

Completionはユーザーとのやりとりを重ねる中で、徐々に完成度の高い文章を生み出していくプロンプトと言えるでしょう。

Demonstration

Demonstrationは、ユーザーがいくつか例を示したうえで、指定したタスクを実演させるプロンプトです。たとえば、感情や状況を表す単語に「肯定的」「否定的」というステータスを紐づけた具体例を示し、その他4つの単語を空欄にしてChatGPTに投げかけてみましょう。

すると、空欄にした感情を表す単語に対して、適切なステータスが自動で割り振られます。

Demonstrationプロンプトを活用すれば、抽象的な事柄であってもユーザーが示した具体例に基づいて、期待どおりのアウトプットを提供してくれるのです。


このようにDemonstrationプロンプトは、複雑な計算の処理や抽象的な事柄を推論する際に応用できます。

ChatGPTのプロンプトを活用するコツは?

次にChatGPTのプロンプトを活用するコツについて見ていきましょう。

  • 条件を指定する
  • 具体的に伝える
  • ChatGPTが理解できる参考情報を伝える
  • 出力形式を指定する
  • 出力してきた情報に追加で質問する

ChatGPTを活用する方は、ぜひ参考にしてみてください。

条件を指定する

ChatGPTにどのような出力を求めるのかについて、具体的な条件を明確に伝えるようにしましょう。

プロンプトの中にできるだけ詳細な要件を示すようにすると、ChatGPTの出力精度が向上します。

条件指定のポイント概要・具体例
文字数の制限例:「200字~300字」など
対象とする読者、ユーザーの属性年齢や性別、知識レベルなど例:「30代、女性、初心者」など
含めるべき情報の明示例:「○○について絡めつつ解説して」など

たとえば、以下の命令分のようにアウトプットの体裁を具体的に指定できると良いでしょう。

700〜800文字程度で、専門家向けの報告書を作成してください。専門用語を適切に使い、PREP法を意識しつつ、読み手の理解を促すよう心がけてください。

このようにプロンプトの中で、文字数対象読者書き方、盛り込むべき要素などを指定すれば、ChatGPTは与えられた条件に基づいて出力してくれます。

プロンプト作成時は、必要な条件をできる限り網羅的に盛り込むと良いでしょう。

具体的に伝える

ChatGPTを活用する際、プロンプトを曖昧な表現ではなく、できるだけ具体的に伝えることが重要です。

プロンプトが抽象的な内容になっていると、ChatGPTはユーザーの意図を正確に理解しきれません。その結果、思いどおりの結果が得られない恐れがあります。

たとえば「わかりやすく解説して」のような曖昧なプロンプトでは、ChatGPTがどのような記事を書けばいいか把握しきれないでしょう。

一方「500文字程度の、SEOを意識したブログ記事を作成して」というように具体的な条件を示せば、アウトプットのイメージを明確に伝えられます

ChatGPTがユーザーの意図を正確に理解できれば、期待どおりの出力を生成できるでしょう。

ChatGPTが理解できる参考情報を伝える

プロンプトを作成する際は、単に課題を指示するだけではなく、関連する背景知識や情報も一緒に提供することが重要です。参考情報をプロンプトに付け加えれば、ユーザーの意図に沿った適切な出力を生成できる確率が高くなるでしょう。

具体的には、ターゲットとする読者の属性や、作成する内容のトピックに関する詳細を伝えるのがおすすめです。参考情報をプロンプトに組み込んだ例は、以下のとおりです。

高校生向けの進路相談記事を500文字程度で書いてください。進路選択に悩む高校生が多いため、大学進学や就職、資格取得などの選択肢をわかりやすく解説してください。

この場合、高校生という読者属性や進路選択に関するトピックを示すことで、適切な語彙やトーン、構成を出力できます。しかも「資格取得」などの盛り込むべき情報が添えられているため、ユーザーがイメージした成果物に近いアウトプットを得られるでしょう。

成果物をアウトプットする際に参考になる情報をプロンプトに付け加えれば、ChatGPTが正確に意図を理解し、質の高い出力を得られるようになります。

出力形式を指定する

プロンプトを作成する際はChatGPTに対して、どのような形式で出力してほしいかを明確に指定するようにしましょう。指定できる出力形式の例は、以下のとおりです。

  • テキスト
  • 箇条書き
  • 会話形式
  • プログラミングコード

たとえば、プロンプトに「表とグラフを含む500文字程度の記事を書いて」と付け加えれば、ChatGPTはユーザーが作りたいコンテンツをより正確に理解できます。

出力形式を明示することで、ChatGPTが求められている成果物の構造や体裁を理解し、必要な要素を網羅した適切な出力を生成できるでしょう。

出力してきた情報に追加で質問する

ChatGPTは対話型のAIシステムであるため、出力に対して追加で質問したり修正を依頼したりできます。出力された内容を確認し、さらに詳しい情報の追加や修正を求めることで、より質の高い成果物を得られるでしょう。

たとえば、ChatGPTに「500文字程度の、SEOを意識したブログ記事を書いて」と指示した場合、最初に出力された記事について追加で以下のような修正依頼を投げかけられます。

  • 「興味を強く惹きつけるようなタイトルに改善してください」
  • 「表や箇条書き、解説画像の使い方について、もう少し詳しく説明してください」
  • 「結論部分をより強調するように修正できますか」

ChatGPTを使えば、出力された内容を確認しながらユーザーの望む方向へ成果物を改善できるのです。追加の質問を重ねることで、質の高い成果物をChatGPTと共に作り上げていけるでしょう。

ChatGPTの代表的なプロンプト

ここでは、代表的なプロンプトの例を3つ紹介します。

  • 深津式プロンプト
  • ReActプロンプト
  • ゴールシークプロンプト

状況に合わせて相性の良いプロンプト形式を使い分けていきましょう。

深津式プロンプト

深津式プロンプトは、具体的な条件と背景情報をできる限り詳細に指定するプロンプト形式です。

初めての依頼や指示をする場合、深津式プロンプトのような詳細な指令文を用意することで意図したとおりの結果を得やすくなります。具体的には以下のようなプロンプトです。

あなたは、Webライターです。以下の条件、入力文を参考に、わかりやすい文章を制作してください。
#条件500文字程度想定読者は20〜30歳代の会社員でキャリアアップに悩んでいる専門用語はかんたんに説明する図解や表、箇条書きなども使うSEOを意識する
#入力文:転職先の見つけ方に関するブログ記事を書いてください

文字数の目安やターゲット読者の属性、記事の目的や体裁などの細かい条件を示せば、ChatGPTがユーザーの意図を正確に理解し、期待どおりの記事を生成できます。

なお、深津式プロンプトのフォーマットは汎用性が高いため、テンプレートを作っておけば業務効率化につながるでしょう。

深津式プロンプトのフォーマット例▼

あなたは、〇〇です。以下の条件、入力文を参考に、わかりやすい文章を制作してください。
#条件:〇〇〇〇〇〇〇〇〇
#入力分:〇〇〇

業務内容に合わせてフォーマットをカスタマイズすれば、再現性高く狙ったとおりの出力を得られます。

ReActプロンプト

ReActプロンプトとは、ChatGPTに考えさせたうえで、具体的な行動プランをアウトプットできる形式です。

ReActプロンプトの型は、以下のとおりです。

質問または指示Thought :Action :Observation :

実際にReActプロンプトを用いてみたら、以下のような結果になりました。

数学が苦手な生徒に対し、どのようにアプローチしたらいいかを考えたうえで、具体的な行動方針を提案していることがわかるでしょう。

このように、ReActプロンプトを用いると具体的な行動の方針を出力してくれます。

ゴールシークプロンプト

ゴールシークプロンプトは、AIに指令を出すプロンプトをAI自身に作成してもらう方法です。ChatGPTにどのようなプロンプトを入力したらいいかわからないときに役立ちます。

具体的なプロンプトのフォーマットは以下のとおりです。

あなたはプロンプトエンジニアです。ChatGPTへのプロンプトを以下のプロセスに沿って作成してください。
1.何についてのプロンプトなのかをユーザーに確認するユーザーが質問に答えるので、回答の内容に沿って次のステップに進んでください。
2.ユーザーの入力に対して、3つのセクションを生成してください。 A.改訂されたプロンプト B.提案(プロンプトを改善するために盛り込むべき要素を提案する) C.質問(プロンプトを改善するために必要な情報をユーザーに尋ねる)
3.「2」のプロセスをユーザーが「完了」というまで実行し続けてください。

このようなプロンプトをChatGPTに投げかけ、何回もやり取りしていく中で最適なプロンプトをChatGPTと共に作成していきます。

ゴールシークプロンプトを用いることで、ユーザーがイメージしている成果物と近い出力を得られます。

プロンプトに盛り込むべき条件や参考情報が思い浮かばないときに活用しましょう。

ChatGPTのプロンプトは何に活用できる?

ChatGPTのプロンプトは、さまざまな用途で活用できます。主な活用例は以下のとおりです。

活用例概要
ブログ記事の作成ChatGPTに記事の執筆を依頼したり、Webページのコンテンツを生成したりできる。文章の長さや対象読者、トーンなどを指定できるため、効率的なコンテンツ制作が可能。
論文やレポートの作成補助研究論文やビジネスレポートの骨子作成、参考文献の抽出、データ分析などにChatGPTが使える。専門家の文章作成をサポートするツールとして活用できる。
プログラミングコードの生成PythonやJavaScriptなどのプログラムコードをChatGPTで生成できる。アルゴリズムの実装やライブラリの使用方法などをプロンプトで指示してコードを生成させられる。
マーケティング資料の作成プロモーションメッセージ、SNSの投稿文、顧客向けレポートなど、マーケティング関連のコンテンツ作成に、ChatGPTが活用できる 。
翻訳や語学学習の支援異言語間の正確な翻訳や、外国語の文法ルールの説明など、ChatGPTの言語処理能力を活用できる。また、語学学習にも応用可能。

このように、幅広い分野でChatGPTのプロンプトは活用できます。プロンプトを使いこなせれば、ユーザーの創造性と効率性を最大限に高められるでしょう。

まとめ:ChatGPTのプロンプトについて学びたいなら「ChatGPT道場」がおすすめ!

ChatGPTのプロンプトは、あなたの創造性と生産性を大きく引き上げる強力なツールです。詳細な条件を設定したりChatGPTと対話を重ねたりすることで、精度の高いアウトプットを引き出せるでしょう。

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