Gemini2.5とは何がすごい？主な機能紹介・新料金プラン・使い方を徹底比較！

近年、AI技術は目覚ましい進化を遂げており、その中でも注目を集めているのがGoogleの生成AI「Gemini」です。

特に最新バージョンのGemini2.5は、従来モデルから大幅な性能向上を果たし、私たちの仕事や日常生活に大きな変化をもたらす可能性を秘めています。

「Gemini2.5は無料版でも使える？」

「Gemini2.5で何ができる？」

Geminiの導入を検討している方は、以下の内容を把握できます。

Gemini2.5であらゆる業務を効率化したいと考えている方は、本記事を参考にしてください。

Gemini2.5とは？各モデルの特徴や2.0との違い

Gemini2.5は、Googleが開発した最新世代のマルチモーダルAIモデルです。

Gemini2.5の特徴は、テキスト情報だけでなく、画像、音声、動画、そしてプログラミングコードなど、人間が日常的に扱うさまざまな情報を理解できることです。

Gemini2.5の各モデルの特徴と、従来のGemini2.0との違いを解説します。

Gemini2.5 Flashの特徴

Gemini2.5 Flashは、Geminiの中でも高速な応答性能と優れた費用対効果を両立させたモデルです。

日常的なチャットボットとしての利用や、会議の議事録要約、簡単な翻訳、メールの下書き作成など、迅速な処理が求められるタスクに最適です。

特に、思考プロセスを無効にした運用では、前世代のGemini2.0 Flashと同等の低いレイテンシ（遅延）を保ちながら、回答の精度が向上しています。

このバランスの良さから、Gemini2.5 Flashは幅広いアプリケーションへの組み込みが期待されています。

Gemini2.5 Pro Preview（I/O edition）の特徴

Gemini2.5 Pro Preview（I/O edition）は、2025年5月時点で公開されているGeminiの中でも強力な思考能力と処理性能を誇るモデルです。

その能力は、複雑なプログラミングコードの生成やデバッグ、学術論文レベルの高度な内容に関する推論、そして複数の情報を組み合わせたマルチモーダルな理解が求められるタスクにおいて特に際立ちます。

例えば、膨大な量の研究データや財務諸表を分析し、そこから洞察を得るような専門的な業務や、科学技術計算、難解な哲学的問いに対する深い考察など、従来人間にしかできないと考えられていた領域での活用が期待されています。

最大100万トークンというコンテキストウィンドウ（一度に処理できる情報量）も特徴で、長文のドキュメントの読解や、複雑な背景情報を持つ対話にも対応可能です。

Gemini2.5と2.0の違い

Gemini2.5は、Gemini2.0から特に思考の深さを示す推論能力と、情報を処理する全体的な能力が進化しました。

軽量モデルのGemini2.0 Flashと比較して、Gemini2.5 Flashは処理速度を重視しつつも、回答の精度が明確に向上しています。

一方、Gemini2.5 Proは、より複雑で大量の情報を扱う必要があるタスクにおいて、Gemini2.0の各モデルを凌駕する性能を発揮します。

例えば、複数の専門分野に関連するような複雑な問い合わせや、一貫性が求められる長文コンテンツの生成などで、その差は顕著です。

マルチモーダル対応という基本的な特徴はGemini2.0から引き継いでいますが、Gemini2.5では、入力された多様な情報をより深く、かつ関連付けて理解する能力が向上しています。

Gemini2.5の主な機能

Gemini2.5の主な機能は、以下のとおりです。

上記の機能は、単に情報を処理するだけではなく、より複雑なタスクを可能にします。

Deep Research

新しく追加されたDeep Research機能は、今までよりも詳細な情報収集や分析ができます。

ユーザーが特定のトピックや課題（「再生可能エネルギー市場の最新動向と将来予測」や「競合A社の新製品戦略分析」など）を入力すると、Geminiが自律的に信頼性の高いWeb上の情報源を探索し、膨大なデータの中から関連性の高い情報を収集します。

単に情報を集めるだけでなく、それらを分析し、以下のようなビジネス戦略を立案する上で極めて重要な洞察をわずか数分という短時間でレポートとして出力可能です。

スモールビジネスのオーナーや個人がこれまで数時間かけて行っていたような高度な調査や分析作業を、Deep Researchは短時間で処理できます。

Canvas機能

Gemini2.5に搭載されているCanvas機能は、視覚情報とコード生成を結び付ける際に有効な機能です。

Canvas機能を利用すると、Webサイトのページやアプリケーションの動作を確認しながら修正できます。

その場で修正が容易にできるため、デザイナーや開発者、コンテンツクリエイターは、アイデアを具体的な形にするまでのプロセスを大幅に効率化できます。

頭の中にあるイメージを素早く視覚化し、それを基にAIと対話しながら反復的に改善を加える新しいワークフローが実現可能です。

ネイティブマルチモーダル機能

Gemini2.5のネイティブマルチモーダル機能は、AIが以下のような種類の情報を自然に統合して理解し、処理できます。

例えば、ある製品の紹介動画をGeminiに見せながら、「この製品の主なターゲット顧客は誰か、そしてその理由は映像のどの部分から推測できるか？」質問を投げかけると、AIは映像と音声を同時に解析して回答を生成します。

また、手書きのメモと設計図の画像を提示し、それに基づいて新しい製品のコンセプトを説明する文章を作成させることも可能です。

Gemini2.5は、教育、エンターテイメント、アクセシビリティ向上など、多岐にわたる分野での革新的な応用が期待されます。

強化された推論能力と思考プロセス

Gemini2.5では、推論能力と思考プロセスが大幅に強化されました。

単に学習データの中からパターンを見つけて応答を生成するのではなく、与えられた問いや課題に対して、内部で複数の思考ステップや論理的な考察を経た上で、より精度の高い結論や解決策を導き出します。

例えば、以下のような単純な情報検索では対応できない問題に対しても、人間が思考を巡らせるように段階的にアプローチします。

Googleはさらに、Deep Thinkと呼ばれるより高度で多段階の思考を必要とする問題（例えば、非常に複雑な数式の証明や、大規模なコードベースにおける特定の処理の最適化など）に対応するために設計された思考モードも発表しました。

今後、Geminiが人間の専門家と協力して未知の課題に取り組む可能性も十分あります。

Gemini2.5の新料金プランと無料版・有料版の違い

Gemini 2.5を利用する際、料金プランをどれにすればいいか悩み方も少なくありません。

そこで今回は、新しくなった料金プランと、無料版と有料版の違いを解説します。

Gemini2.5の新料金プラン

一般ユーザー向けのGeminiには、誰でも手軽に利用を開始できる無料版と、より高性能なモデルや追加機能を利用できる有料版があります。

有料版は、GoogleのAIサブスクリプションサービス「Google One AI」に加入すると利用可能です。

Google One AIの料金プランは2025年5月20日に新しくなり、以下の2種類になりました。

Google AI Proには無料トライアルが1ヶ月、Google AI Proには割引トライアルが3か月付いています。

有料版の機能を実際に試したいと考えている方は、無料トライアルから試してみましょう。

Gemini 2.5のAPI料金

開発者が自身のアプリケーションやサービスにGemini2.5を統合するために、GoogleはAPI（Application Programming Interface）を提供しています。

APIの利用料金は、選択するモデルの種類、処理する情報の量（トークン数）、そして入力情報の種類（テキスト、画像、音声、動画など）によって変動する従量課金制が採用されています。

以下、Gemini2.5のAPI料金をまとめました。

モデル	Gemini2.5 Flash	Gemini2.5 Pro
入力料金（100万トークンあたり）	$0.15（テキスト/画像/動画）$1.00（音声）	$1.25、プロンプトトークン数20万個以下$2.50、プロンプトトークン数20万個超
出力料金（100万トークンあたり）	$0.60（思考なし）$3.50（思考あり）	$10.00、プロンプト20万トークン以下$15.00、プロンプト20万トークン超
コンテキストキャッシュ保存料金	$0.0375（テキスト / 画像 / 動画）$0.25（音声）$1.00 / 1,000,000 トークン / 時間	$0.31、プロンプト20万トークン以下$0.625、プロンプト20万トークン超$4.50 / 1,000,000トークン / 時間

例えば、高性能なGemini 2.5 Pro PreviewのAPIを利用する場合、入力する情報量が20万トークン以下では100万トークンあたり1.25ドル、20万トークンを超える場合は100万トークンあたり2.50ドルとなります。

Gemini 2.5 FlashのAPI料金は、テキスト、画像、動画を入力情報として利用する場合100万トークンあたり0.15ドル、音声を入力情報とする場合は100万トークンあたり1.00ドルと、Proよりも低コストで利用可能です。

Geminiの利用目的に応じて、費用対効果の高いモデルを選んでみましょう。

無料版と有料版の違い

Geminiの無料版と有料版（Gemini Advanced）の主な違いは、利用できるAIモデルの性能、一度に処理できる情報量（コンテキストウィンドウの大きさ）、そして利用可能な機能の範囲です。

Geminiの無料版と有料版の違いを以下の表にまとめました。

	無料版	有料版（Gemini Advanced）
モデル	2.5 Flash2.5 Pro（制限あり）	2.5 Flash2.5 Pro（制限緩和）
主な機能	Imagen 4Deep ResearchGemini LiveCanvas	Imagen 4Deep ResearchGemini LiveCanvasVeo3
Gemini以外の機能	NotebookLM	NotebookLM（オーディオ概要、ノートブックなどが5倍）
ストレージ	15GB	2TB

無料版のGeminiは、日常的な質問応答、簡単な文章作成、アイデア出しなどの基本的なAIの機能を試したいユーザーや、ライトな利用を目的とする場合に適しています。

一方、有料版のGemini Advancedでは無料版と比較してより複雑な指示に対する深い理解力、論理的な推論能力、そして長文の情報を扱う能力が大幅に向上しています。

具体的には、以下のようなタスクに対応可能です。

どちらのプランを選択すべきかは、利用目的、求めるAIの性能、そして予算を考慮して判断するのがおすすめです。

まずは無料版で基本的な機能を試し、より高度な機能や性能が必要と感じた場合に有料版へのアップグレードを検討してみましょう。

【画像あり】Gemini2.5の使い方

Gemini2.5は、一般ユーザー向けのインターフェース「Gemini」アプリや、開発者がより高度なカスタマイズやAPI連携を行うためのプラットフォーム「Google AI Studio」を通じて利用できます。

ここでは、それぞれの基本的な使い方を説明します。

Geminiアプリでの使い方

まず、WebブラウザからGeminiの公式サイトにアクセスします。

Geminiの利用にはGoogleアカウントが必要になるので、ログインしていない場合はGoogleアカウントへのログインを求められます。

ログイン後、画面中央下部に大きな入力欄（プロンプトボックス）が表示されるので、ここにGeminiに実行させたい指示や質問を日本語または対応言語で入力し、送信ボタン（紙飛行機アイコン）をクリックします。

すると、Geminiが応答を生成し、チャット形式で表示されます。

より高性能なGemini2.5 Proを利用したい場合は、画面の左上にあるモデル選択メニューから、「2.5 Pro（preview）」を選択します。

過去の会話の履歴は、画面左側のパネルに時系列で保存され、後から参照したり、いつでも会話を再開したりできます。

高品質な出力のコツは、具体的で明確な指示を与えることです。

例えば、「明日の東京の天気は？」よりも、「明日の東京の天気予報を、最高気温、最低気温、降水確率を含めて教えてください」のように詳細に記述すると、より的確な回答が得られやすくなります。

Google AI Studioでの使い方

Google AI Studioは、開発者やAIエンジニアがGeminiをより深く試したり、APIを利用したアプリケーションのプロトタイプを迅速に開発したりするためのツールです。

Webサイトにアクセス後、画面左側の「Chat」を選択するとGeminiと会話できます。

2025年5月末時点では、2.5の以下のモデルを使用可能です。

Google AI Studioは、Temperature（出力のランダム性・創造性の度合い）をGUIで調整できるのが特徴です。

これにより、同じプロンプトでも異なる性質の応答を容易に引き出せます。

また、APIキーの取得、生成したプロンプトをPythonやJavaScriptなどのコードスニペットとしてエクスポートする機能も備わっており、開発プロセスをスムーズに支援します。

Gemini2.5でできること

Gemini2.5を活用すると、以下のような業務を効率化できます。

Gemini2.5の性能を確認したい方は、それぞれのできることを確認してみましょう。

文章作成

Gemini 2.5は、以下のような多様な文章を作成できます。

ユーザーが作成したい文章のテーマ、ターゲット読者層、希望する文体（フォーマル、カジュアル、専門的など）、含めるべきキーワードや情報、おおよその文字数などを指示すると、Gemini2.5はその指示内容を理解し、質の高い文章を生成します。

特にGemini 2.5 Proは、その長大なコンテキスト処理能力を活かして、数万字に及ぶ長文の生成や、複数の資料を横断的に参照しながら一貫性のある複雑な構成の文章を作成することも可能です。

ChatGPTにブログ記事を書かせて短文で終わってしまう方は、Gemini2.5で記事制作してみましょう。

画像作成

Gemini2.5の高度なマルチモーダル理解能力とテキスト生成能力を活かし、AI画像を作成できます。

ユーザーが「夕暮れ時のSF的な未来都市の風景、手前にはネオンサインが輝く屋台が並んでいる」などのイメージを伝えると、Gemini2.5はそのイメージを基に画像を生成してくれました。

プロンプト（指示）の仕方がわからない場合、「〇〇の画像を生成するためのプロンプトを教えて」と伝えるとプロンプトを考えずに高品質な画像を生成可能です。

また、既存の画像をGemini2.5に分析させ、その画像の説明文を生成したり、画像に適切なタグを自動で付与したりなど、画像に関連するメタデータの生成にも役立ちます。

Gemini2.5で生成した画像には、invisible SynthID（不可視のデジタル透かし）が自動挿入されるため、AI識別ができます。

コーディング

Gemini2.5 Proは、前世代のモデルからコーディング能力が大幅に強化されており、ソフトウェア開発のあらゆる段階で開発者を支援します。

ユーザーが開発したい機能の概要や要件を説明するだけで、Gemini 2.5 ProはPython、JavaScript、Java、C++などの主要なプログラミング言語で具体的なコードスニペットや完全なプログラムを生成できます。

また、既存のコードを提示して特定のバグの原因究明や修正案の提示を依頼したり、複雑なアルゴリズムの処理内容を平易な言葉で説明させたりすることも可能です。

ソフトウェア開発における一般的なスキルを測るベンチマークSWE-Bench Verifiedでは、Claude3.7Sonnetの70.3%に次ぐ63.8％を記録しました。

特に、大規模なコードベースの中から特定の機能に関連する部分を迅速に特定したり、新しいプログラミング言語やフレームワークを学習する際のサンプルコードを生成させたり、あるいはAPIの仕様書を読解して適切な利用方法を提案させたりする作業を効率化できます。

YouTubeの要約

Gemini2.5の優れたマルチモーダル機能と、長大な情報を効率的に処理できる能力は、YouTubeのような動画コンテンツの理解と要約にも効果的です。

ユーザーが視聴したい、あるいは内容を把握したいYouTube動画のURLをGemini2.5に提供すると、その動画の音声（字幕情報があればそれも活用）と映像の内容を統合的に解析し、動画全体の主要なトピック、議論の流れ、重要な発言、そして結論などを簡潔にまとめたテキストを生成します。

YouTubeもGeminiもGoolgeのサービスなので、他の生成AIよりも連携しやすいのが魅力です。

具体的には、数十分に及ぶ講演、長時間のオンラインセミナー、あるいは情報量の多い解説動画など、全て視聴する時間がないコンテンツの内容も短時間で把握できます。

プロンプトで「5つの主要なポイントでまとめてください」や「各セクションの要点を箇条書きで示してください」と指示して、効率よく情報収集しましょう。

高度な分析

Gemini2.5は、単なる情報検索や要約を超えた、高度な分析タスクを実行できます。

Deep Research機能を使うと、以下のような分析が可能です。

Deep Researchの情報を基に、競合他社の戦略変化の兆候を早期に発見したり、新たなビジネストレンドの萌芽を捉えたり、あるいは特定の製品に対する顧客の感情（ポジティブかネガティブかなど）を把握できます。

Gemini2.5は、人間が直感や経験則に頼っていた部分をデータに基づいて補強し、より客観的で深い意思決定を可能にします。

Gemini2.5のIQは？

IQ（知能指数）テストは元来、人間の特定の認知能力を測るために設計されたもので、AIの持つ情報処理能力や学習メカニズムとは根本的に異なる部分があります。

そのため、IQスコアがAIの総合的な「賢さ」や実用性を完全に反映するわけではありません。

しかしながら、AIの能力を測る試みとして、一部の研究者やメディアが既存のIQテストやそれに類する問題をAIに解かせ、その結果を報告するケースが見られます。

Gemini2.5 Proは独立して実施されたIQテストで平均118点、そして高IQ集団であるMensa（メンサ）の入会基準に関連するタイプのテストでは130点というスコアを記録したとされています。

人間のIQの平均値（一般的に100とされる）と比較しても、GeminiのIQは高い水準にあります。

重要なのは、これらのIQスコアはあくまで限定的な条件下での性能評価で、AIの知性を多角的に評価する一つの参考情報に過ぎないということです。

AIの真価は、特定のテストで高いスコアを出すことではなく、実社会の多様な課題解決にどれだけ貢献できるか、人間の創造性や生産性をどれだけ拡張できるかです。

Gemini2.5とは業種を問わず業務効率化を実現する生成AI

Gemini2.5は、Googleの最先端技術が搭載された生成AIです。

テキスト情報処理能力の飛躍的な向上はもちろんのこと、画像、音声、動画などの情報を人間のように自然に理解できます。

ネイティブマルチモーダル機能、そして複雑な問題に対して深い洞察と的確な解決策を導き出す強化された推論能力がGemini2.5の特徴であり、無料版からでもその基本的な機能を試せる手軽さも魅力です。

専門的なITスキルを持たないビジネスパーソンにとっても、日々の業務課題を解決するための強力な相談相手、あるいは有能なアシスタントとして、Gemini2.5の恩恵を受けられます。

業務効率化に生成AIを導入したい方は、ぜひ最新のGemini2.5を活用してみてください。